ミネルヴァの梟の寝込みを襲ってあらかた食べてしまったら
森はすうっと地面に吸い込まれ
大地はやわらかい人肌
歩き方もこれからは考えないといけない
底の硬過ぎる靴などは履かず
スパイクシューズなどもちろんダメで
思うことと考えること
思い出すことさえ
鏡に映った景で鏡の上にも中にもないから
広大な人肌の上に取り残されたようになってみると
いつも身近に浮いて付いてきている鏡は
もう玩具のようなものに過ぎない
わたしはしかし健康であります
いい調子でやっていますよ
固まった人びとは風化の過程、 なにほどかの形を成したと信じ込んで
あんなに(まだ森に覆われていた頃の) 大地で領土取りをしていたのに
いまではせいぜいちょっと大きめの蟻塚のように崩壊過程にある
音も立てずに風に崩れてうっすらと砂埃だけを立てている
なにも言うことのないのが偉大な作家で
ただ独特の言い方だけを彼は持っているとロブ= グリエが言っていたが
2001年のLa Repriseをまだ読んでいなかったので、なにかのついでに( そう、
Artpressのゴダール対談集やDenys Rioutの現代芸術論とともに…)買って
荒野!…のない!…新宿南口から東口に
ユリシーズなどせずに下がっていく引っ込み思案の狩人、わたし!
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