2014年1月5日日曜日

ひとりで住むなら



へんぴなところでいい
ひとりで住むなら

同居者というものに
はじめて気がねせずに
あれも不便
これも不便
そんな住まいを
ひとり楽しむ

なかなか
向きあえないできたじぶんを
へんぴで不便ながらんどうの住まいに
むかえに行きたい
ほんとうに耐えに耐えてきたのだ
朝も昼も夕も
たったひとりになれるときを待って
しかたなしに
深夜から朝がたまで起きつづけ
手に入れてきた
ひとり

なつかしいひとも
だいじなひとも
また会いたいひとも
いない
じぶんといるのを
じゃましてきただけの
ひとたちだから

へんぴなところでいい
ひとりで住むなら

同居者の食事も
洗たくも
けはいも気にせず
気がねもせず
ひとりだけで生きる
あれも不便
これも不便で
けっこう
帰る時間ももう伝えず
待ちあわせることも
もうない
わかちあいなどせず
わかりあいなどせず
共鳴も
説得も
いらない

ひとはひとりでは生きていけない
なんて、うそ
ひとはひとりでしか生きてはいけない
じつは

政治のすべても
ここからしか始まらない
家族が
子が
親が
と言っているあらゆる連中に死を
終焉を
あらゆる集団性の消滅を

たったひとり
たったひとり
たったひとりに
万人が平等になる明るい未来を!
よき新年を!                                 
   




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