2014年2月2日日曜日

知や識を脱いだ其処から



 およそ言葉で表わせるようなものにはなんの価値もない
それらはすべて
きれいさっぱりと棄てていかねばならないのだ
死の瞬間には

こう言っちゃえば終わりになっちゃうからと
言葉の世界にむけてはブツブツ言い続けて
言葉たちと
付きあっているだけのこと

ものを言わず書かない人たちを
ほんとうにすばらしいと思っているんだ
よりいっそう偽物でないじぶんを求めれば
どうしたって心魂の底から黙らねばならないから

文字を使わず音も用いずに
じぶんや真偽の探求は行わなければならない
じつは概念や表象もすべて棄てて進んでいかねばならない
知や識を脱いだ其処からこそようやく始まる

もしあなたが霊魂の目と耳を開いているなら
言葉を使っているわたしが沈黙し続けているのが見え聞こえている
わたしはわたしの言語野に勝手に活動させているだけで
霊魂は言葉の場所にはいちども居たことはない

…というわたしはだれでしょう?
  あなたでもあるわたし…




0 件のコメント:

コメントを投稿