さびしくもないのに
さびしさを装って
ずいぶん日本語を記してきた
日本語はさびしさに合う
富士には月見草が似合うように
さびしさとむなしさが
この国のポエジーなのだよ
さびしくもむなしくもないものは
芸術的な言葉づかいのお眼鏡にはかなわない
はかなげな
たよりなげな
あるかなきかの声調で
なにをしてもむなしいと
どこもかしこもさびしいと
言い続けていれば
いい国
ときどき日本人の仮面を取って
こんな演技はやめたいなと思ってきたけれど
ほんとにこの頃
剥がれ落ちてきているよ
セロテープで
なんとか
くっ付けている感じなんだよ
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