2014年12月18日木曜日

るるるの故郷まで




ながい待ちわびの森に焦がれて
ヴェニスの使者から
来ていたメールいくつか
開く川辺の
サイダーハウス
箸が落ちている教室を
思い出しては
無花果の木の陰で
屋敷からのお呼びの声を
また耳にし
無視し続けようかと
それでも生み落すあたしの双子
いいえ、三つ子
耳は尖っているから
襲い来る妄想に負けないで
思念を噛み裂いていけるだろうと
安堵
安寿
身を沈めていくのね物語のようにあなたも
ながい待ちわびの
森に焦がれて
雲白く
るるるの故郷まで
帰らない  
もう
帰らない  
もう




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