白い夢を見ていたようだが
そのなかの草原さえ
白かったようで
起きて手にする
カップの
白ささえそこに繋がっているのかと
ちょっと
おそろしいことのように
思え
白い花々も
見えていたようなのは
やはり
気のせいか
記憶ちがいか
記憶
ちがいか
霧が
出たのか…
湿っぽい
感触のある朝
ノートを開いて
なにか
書きつけたくなって
白い夢のことなど
記しはじめて
みたが
ぽつぽつ
記しながら
なにか
もっとちゃんと
書くべき
言葉が
続いていくわけでもなく
…やめる
やめた
わけではないが、とめる
記憶ちがいか
記憶
ちがいか…
という
書きつけが
ちょっと
気に
入って
気に
入って
―というのは、
そこから
何かに入り込んでいけそうな
気になって
という
ことだが…
白い夢…
いつだろう、
まっ白い林が
ながく続いているのを
見たのは…
まだ
真冬ではなかったような…
誰とだろう、
誰かと見ていたような…
それとも
誰かと
いたけれども
ひとりだけ
それを
見ていたような…
夢よりも
夢のような…
白い現実、
遠巻きに、
夢のような、
はるかな…
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