人も雲のようであり
風のようであり
飛ばされて行く糸や紙片のようであり
すこし立ち止っている間にも
遠くに逝ってしまう
新たなものに変わってしまっている
と見る間に
それもすぐ新たでなくなって
逝ってしまう
遠くへ
遠くへ
持ち堪えるものを求める
甲斐のなさに
早々にわたくしは堪えるのをやめて
幼時といっていい頃から
はやくも
雲を見続けている
風に吹かれている
糸くずや紙片を
抓んでは風の中に放して
逝かせ続けてきている
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