行くところがわからないほど
崇麗なものはないだろう
すべて偶然の信託によるべきだ
ゴマと火と塩とヴィーナスの
先見にたよるばかりだ
西脇順三郎
「生物の夏」(『禮記』)
ちょっと
じぶんを
立ち止って
あたりを
見まわすと
どれも
これも
偶然から
集まってきたもの
ばかり
モノも
ことがらも
感覚の種も
思いのしくみも
必然や計画という邪神を離れ
あゝ
ふたたび
盛大に
徹底的に
偶然の神に帰依し直そう
意識が凝り成った
時代も場所も偶然なら
まわりのあの人この人みんな偶然
こんな漢字仮名交じりを
書くハメになったのもまったくの偶然
いったい
どのあたりから
チッポケな
ケチ臭い計画主義に
陥って
しまって
いたんだったか
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