駿河昌樹 詩抄
気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
2016年6月16日木曜日
名前を知らないままで来たので
よく見る花なのに
せっかく
名前を知らないままで来たので
知らないままにしておく
みだりに調べたりせず
会ったこともない
どれだけ転生しても
会えないかもしれない
やさしい
やさしい
だいじなひとから
いつかそっと
教えてもらえる時を
幼い子のように
かたちなく
構えもなく
待ち続けながら
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