死の遅速のなか
生のなかに
あるかのように
右往左往している
人
人
人
遠くで列車が止まっている
駅でもないところで
買い物に行こう
少し値の張る
必需品でない贅沢なものを
そうして
帰りにはきっと
林のなかの
ちょっと高原めかしたレストランで
純白のテーブルに着き
肉でも魚でもない
すてきな食感の新料理を
特別に出して貰うことにしよう
人
人
人
この国でいちばん高い塔は
今夜は
停電するそうだが
なに
そのあかりで
星々のあいだを年若い恋人たちがめぐるわけでもない
(ぼくはノオトを持って行くからね
(そこにはどんな説明も書いてある
(わからないことが出てこようとも
(それのなかを探せばきっとわかる
(だからどんな心配もいらないのさ
(まだまだぼくらは進んでいくのさ
(………
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