2016年9月21日水曜日

いま 此処 これが過去


過去を生きている
などというと
もっと若い頃は
さびしく感じたものだが

もっと若く
なくなってくると

過去と繋がっていない
いまも
明日も
もうちょっと離れた未来も
ありはしないのが
無音の確かさでわかってきて

さびしくなど
まったく
なく

たとえば
山手線に乗っている時でも
あゝ
過去を生きている
いま
と思う

風景の流れを
流れゆく
そのまゝに
確かな巌の上にいるかように
いま
此処
これが過去
と思う



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