複雑なことはいくらでも書けるから
心の綾に
綾をからませて
錯綜した彩にしていくのも
いくらでもできるから
わざと複雑なことを書かないように
分かち書きに
というところに
散文とちがう
領野が
ふいに現われてくる
「幾らでも」
と
漢字で書けるところを
「いくらでも」
と
かなで書き
漢文調も混ぜられるところを
論文調でも通せるところを
わざと
ぼんやりした
あいまい口調で
または
はすっぱで
軽薄な
今ふう口調で
しかし
庭石を置いていくように
ぽつっ
ぽつっ
っと配していく
言葉
…あ、
これもかなで書いておこう
ことば
と
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