2016年12月6日火曜日

滴るような緑が覗く間には


  
もう紅葉も終わる頃だが
あの街灯のわきで
紅葉はあんなに燃えている
街灯の色がまたいいのだ
赤過ぎず薄過ぎず
いい具合に燃やしている
紅葉の奥に緑の葉々があるが
濡れたようなその緑が
都会の夜の肌を成している
行かなければならない処が
今宵はあるから急ぐが
赤の奥の濡れ緑を思いながら
 行くことになるだろう
また戻ってきて見直せば
いいようなものだが
   戻ってくることはないだろう
此処にあんなに紅葉が燃え
滴るような緑が覗く間には


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