ふいに眠くなって
覚めると
人生と思ってきたこの時間の
継続の中で出会って来たたいていの人たちが
じつは
じぶんの本質的な生にとって
まったく重要でない行きずりの風景だと
わかってしまっていた
しかも
疾走する列車の
窓外の風景のように
たいへんな速さで過ぎ去っていく
どんな色どりであろうが
どんなかたちであろうが
もう二度と見ることのない
去るがまゝの
一瞬の像
これが起こったのは
昨年だったが
以来
人とのつきあい方は
がらりと変わってしまった
すぐに
すっかり見えなくなっていってしまう
風景を見るように
人びとからの連絡も見る
顔も見る
声も聞く
多少の残像は残っても
それもすぐに
消えていく
そういう
風景として
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