2017年7月8日土曜日

もう見えている



なにが起こっていくか見える
もう見えている
この経路で
この条件で
進んでいくのならば

たしかに
関わる人間の性格や能力や
状況下での想定外の行動可能性は
つねに変数ではある
けれども
それらも物理的といえそうなまでの法則下にある
人間たちの精神力や忍耐力で
状況はコントロールできると見込んでいるようでは
もともと不自然な願望を成就する計画の破綻は
時間の問題でしかない

科学的な知見はすでに多量に積み上げられてきている
人文的な知も検索のしようもないほど膨大にデータ庫にある
それらを網羅できずとも
なにが起こっていくか見える
もう見えている

これが見えない人々に
群の主導権が握られてしまっているようだが
そういう群は滅びるだけのことだろう
どこの群も硫黄島でありペリリュー島でしかない
見える者は単独に孤独にそこを離れるしかない
多少の危険を冒しても
甚だしい顰蹙(生物群棲内部の誤差にすぎない雑音)を買うにしても
群を見捨てるしかない

群は個体が生きのびるための方便
この認識を見失ってはいけない



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