2018年3月7日水曜日

愛について


 
愛について
考えてみたかった頃
眠かった

よく丘の上で
寝た

横たわりもしないで
ベンチに座って
けっこう背筋を伸ばしたまゝで

サンドイッチを
わざわざ
持っていく
ような
ことはしなかったけれど
食べかけの
菓子パンの残りとかは
バッグに
入っていたりして
日中の
お母さんに手をひかれた子の
持っている
風船の
ゆらめきや
夕方の豆腐屋の
自転車の
キイキイいう
音なんかを聞いて
食べたりは
した

愛について
しちめんどくさく
じっくり
考えたかったけれど
ロケーションが
丘の上だったものだから
眠かったり
眺めるものに
こと欠かなかったりして
結局
最短のコースで
考えたような
考えなかったような

愛とは
なんであるか
なんなんであるか
などと
いうのが
こころの口ぐせに
たゞ
なった
ぐらいの
ことで




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