私の時代が来る…
グスタフ・マーラー
人と人のつながりを言おうとして
愛
という単語をイケシャアシャアとすぐ出してくる人たちを信じない ので
なんでも大げさに言い表わす
大宣伝時代のウェーヴにぜんぜん乗れないまゝ
ぼんやり
道から道へ
廊下からときどき御不浄
ときどき便所
ときどきトイレ
に
寄ったり
屋台のラーメン屋をのぞいたり
煙もうもうの焼き鳥屋に
ちょっと惹かれたり
つめたい大理石のホテルの前を済まなそうに通過したり
やはりつめたい感じの大学の構内を通過させてもらったり
やっぱりいつもホームに出ることになったり
ホームで電車が来るのを待っていたら
各停ばかりなので
急行が来るのを待ちながら
自動販売機の
コーンクリームスープだとか
おしるこだとか
ピーチ味の紅茶だとか
クリームたっぷりのカフェラテだとか
いつもはぜったいに買わないものをしげしげ見ていたり
むこうのホームのベンチに
いま
真っ赤なコートを着たきれいな顔立ちの
でも
どこか不幸を呼び寄せがちな感じもする若い女が座ったので
あの人
この冬はベージュのコートにしたら
きっと
いいことあるだろうに
と
もちろん伝えに行きもしない
要らぬことを思ってみたりしながら
愛
ai
はいつのまにか
AIとなって
エーアイと呼びならわされる時代になってきたものだから
すこしさっぱりしてきた感じの
もはや
人と人のつながり
から
人×2が消えて
つながり
だけ
になっていくウェーブの
寄せてくる
なんか
いい気配
ぼんやり
道から道へ
たどり続けるのには
なんか
いい気配
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