2019年11月5日火曜日

アイロニーと皮肉とオチョクリの王




2009年に自殺した
ではないが
とは口が裂けてもいいたくないやつだったが
それでも
非常に親しかった知りあいが

近頃の若者は
ひとが言ったことを
そのまま素直に直球で受止めてしまう
アイロニーがわからなくなっている
ひとなんて皮肉で包んでしかコミュニケーションしないのに
本音を言っているかのように
なんの疑いもなく
こっちが口にすることを受止めてしまう
これは文化の死んでいく姿ではないか

と嘆いて
彼に言わせれば
アイロニーと皮肉とオチョクリの王たるぼくを
若者たちに見習わせたい
そうしないと日本は滅びる
と言い続けていたが

おお
きみの死後どうなったか
そっちの世界からちょっとは垣間見えるかい?
アイロニーや皮肉やオチョクリなんぞはすっかり消え失せて
まるで
ひとが口にしたり記したりすることばは
ひとが本心から思ったものであるかのように
だれもが信じて疑わない虚弱な言語表現時代になってしまったよ
真顔でテンノーヘーカマンザイしたり
真顔でミンシュシュギを守れェしたり
そんなレンチューばかりが叫び続ける国に
なっちゃってるよ
そんな
もともとちゃんとなど在りもしないものを
マンザイも
守れェも
ないもんだってェのに




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