朝のうちに
干しておいたシャツやブラウスたちが
風のささやきに
いちいち
身を揺らして応えている
今日は
もう
海のほうからは
なにも
来ないだろう
おだやかな午後が
大きな孵卵器の蓋のように
すっぽり
包んでこようとしている
お茶を淹れてほしがっている
時間のような
誰かが
きっと近づいてきている
イヌゴマのような
ささやかな花の野草を
一本か
二本
指先に揺らしながら
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