ことばよ
きみはどんどん逃げたいだろう
わずらわしい
汚れた
まといついてくるばかりの
数の多すぎる
問題含みの思いや
イメージや表象なんかを
そうして
はればれと
さっぱりと
なんにも背負っていない
軽々した
ほんとにただの黒いシミのような
細い線でできているだけの
文字なんかになって
真っ白い紙の上に
なぁんにも考えずに
もの思わずに
並んでいたりしたいだろう
ほんとに
ぼくなんかも
ことばよ
きみをそんなふうに
並べてみるだけにしたいのだ
並べるなんてことさえもやめて
ちっちゃないたずらな粒なんかを
ぱあっとぶちまけたように
てんでんばらばらに
きみの好き勝手に
まき散らしておきたいのだ
ことばよ
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