これこれこういうふうに生きてきた・・・
などと
人は言いたがる
そういう言い方にすぐに陥る
この言い方には意志が織り込まれている感じがするから
ようするに
じぶんで意志したように生きてきた
と言いたがっているんだろう
意志の裏には
企画や計画があり
設計があり
それも人生設計とかいう
大がかりなすごいやつなんだろうし
もちろん
こういったものの裏には
見通しや
見通しを支える知性や理性や情報力なんかも
あったことになるんだろう
そういったものを
ぜんぶ
持ってたぞ
と言いたいわけなんだろう
ぼくには言えない
こういうふうに生きてきた
なんて
まったく言えない
なんとか肉体は生きのびてきているが
ほんとうに
なんとか
どうにかこうにか
まだ呼吸してるのかな
くらいなもので
どんな時も
ぼくの意志なんて通用しないような激流だったし
企画とか計画とか設計とか
ましてや
人生設計とか
見通しとか
それを支える知性や理性や情報力とかも
ぜんぜんなかった
あったらいいなとは思ったが
持ちようがなかった
「あったらいいな」が揃ってると謳う店も
昔から
どんなジャンルにおいても
いっぱいあったことはあったが
実際行って物色してみると
そううまくはいかないもので
結局
空手で
いつも出たとこ勝負で
生きのびていくしかなかった
これこれこういうふうに生きてきた・・・
なんて
あらゆる意味で言いようもない
ぼくが
ときどき
これこれこういうふうに生きてきた・・・
と言いたがる老人や
精神的老人の中年たちや
生まれつき老人の若者たちの話を
聞かされたりもして
しょうがないから
あいまいに頷いたり
微笑んでいたりする場面も
ある
あゝ
つまらない
『新世紀エヴァンゲリオン』の
綾波レイの
セリフなんか
思い出しちゃったりして
「だから、みんな死んでしまえばいいのに・・・」
もちろん
意識の奥から
いじけ切って拗くれ切った
別の別の別のぼくが
すぐに
こう問い返してくる
「では、あなたは何故、ココにいるの?」
あははは
答えは簡単さ
どこをも選ばず
物理的にも精神的にも心理的にも
あらゆる移動をとうの昔に放棄した死の権化が
ぼくだからさ
別の別の別の別の別の別の別の別の別の別の別の別の別の別の別の
やはり
即座にこう返す
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