春になれば
澄んだ水がちいさな音を立てて流れる
この小川
今はところどころ凍って
曇り空の下
黒っぽく
ところどころ
氷の白い輝きを保って
むこうまで
ちょっと
うねりながら
伸びていっている
あのあたりまでは
行こうよ
寒い
午後だけれどね
もうすぐ
陽も暮れてくるから
行ったら
すぐに戻ってきたほうが
いいけれどね
帰ったら
ぼくらの居間の窓に
ランプを置こう
だれも通らないかもしれないけれど
ぼくらの家の前を
もし
天使になりたてのだれかが
通ったら
こっちを見てくれるかも
しれないから
ひとりではないのだと
ランプのあかりを見ながら
思ってくれるかも
しれないから
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