2022年1月10日月曜日

ある方向に雲集して駆けていく連中のそのエネルギーを使って

 

 

 

聖人は日月と並び、宇宙を小脇にかかえて、

万物と一つになり、文目も定かならぬ境地に身を置きつつ、

奴隷となったつもりで他人を尊重する。

世人はあくせくと動きまわるが、聖人は間ぬけでポカンとしながら、

永劫の時間に参入してひたすら純粋さを全うする。

万物をあるがままに受け入れ、一切をそのふところに包みこむ。

『荘子』内篇 斎物論篇第二(福永光司・與膳宏訳)

 

 

 

 

世間のようすを見ていれば

いろいろと反論したくなるし

ものごとが悪いほうに進みそうになっていると見えれば

それを止めるようなことも言ったりしたくなるし

デモのひとつもしたくなる

 

だが

人界というのは

もっとも下の下の思考法や感性でしか

けっして動いてはいかないものなのだから

それを見込んで

最低最悪の風潮にあわせて

仕込みをし続け

安楽に流れていくのが

人界で生きる秘訣といえるだろう

 

中国大陸を支配したい民衆が多ければ

そこに加担はしなくても

そこに生まれるエネルギーの流れを利用して

満州へ行きたがる民衆を運んだり

食糧や物品を輸送してやる事業をしておけばいいのだし

軍隊に供給する物資を管理運搬してやるほうにも

事業を拡大しておけばいい

 

致命的な害毒を身体にもたらす薬剤を

新発明大好きの民衆がこぞって打ちたがるのならば

どんどん煽って打ちやすくしてやり

高熱や蕁麻疹や皮膚疾患や帯状疱疹から始まって

あらゆるところにふいに発生してヒトをヨイヨイにする

大小の血栓など打った本人の自己責任でしょ

ということにしておけば

後は野となれ山となれというわけで

そういう民衆の数が多いほど

金はこちらに流れてくる

 

いずれ最後は

首都大空襲や原爆ということになって

ようやく数年続いた狂騒の日々は終わっていくことになるが

その時はその時で

また別の民衆利用をしていけばいいというもの

 

しょせん

この世はジャングル・クルーズ

まわりをよく見て

ある方向に雲集して駆けていく連中の

そのエネルギーを使って

経済的発電をし続けるほか

じぶんだけ安楽に生きていく秘訣はないというもの






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