気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
雲がいくつも折り重なって
パイプオルガンの空
そんな早朝にこそ
いい
船出できそう
ほんとうのものはすべてこれからはじまる
いままでのものはぜんぶ
うそでした
いんちきでした
と
海鳥たちが
うるさいほど声を張り上げて
鳴いて
教えてくれている
曇天はいつも
とほうもない炸裂力を秘めた
壮麗な爆薬
わたしたち
みんな
声を
かぎりに
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