若い時にはピンと来なかったが
歳を重ねてくると
セルバンテスがどれだけ凄い作家か
身にしみて
脳にしみて
心にしみて
わかっている
『やきもちやきのユストレマドゥーラ人』なんか
短編だけど
読んだことあるかい?
「わたしはまるで
蚕のように
みずから自分の死ぬ家を
こしらえていたんです」
真理が
浜辺の砂にまじる金砂のように
きらきら
まき散らされている
まったく!
だれもが!
「蚕のように
みずから自分の死ぬ家」を
長々と
人生時間をかけ
作っていくだけだ!
まったく!
それ以外の人生というのは
絶対に
あり得ないのだ!
0 件のコメント:
コメントを投稿