気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
雲もなく
あかるい一日だったが
数日続いてきた
いくらかのほの暖かさも
ふいに
つれなく顔をそらして
家の中にいても
手の甲や
脛のあたりに
思い出しておくれ
いつまでも
すがりつかせておくれと
終わろうとする
冬の亡霊が
捨ててきたものの
最も奥底の
最も大事な本性さながら
あくまで透明に
かなしく
まつわりついて
きている
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