気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
六月二十一日は
一年でもっとも日中が長い夏至だったのに
日本の天気はいまひとつ
夏らしくない
梅雨が開けないと
年によってはこんなものなので
めずらしいわけではないが
なんだか
夏至という言葉が
むなしく
ひらひら弱げに
風のあまりない時の
風鈴の風受けの紙のように
舞うでもなく
すっかり止まってしまうでもなく
宙に浮いてしまっている
暑くなろうが
陽がかんかんと照りつけないと
夏場の植物の葉も
ちからを失いぎみになって
病みがちな者たちの集まりのように
頼りなくって
湿っぽい
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