8月おわりから9月はじめ
晴れていたし
きれいに月が見えつづけていて
良夜
といっていいのか
いい夜だった
(季語でいえば
良夜は旧暦8月15日にあたり
中秋の名月の時で
今年なら9月29日の満月の夜にあたるが
月がきれいで
のんびりとして
いい夜だなあ
という夜は
個人的には
みんな
「良夜」ということにしてあるので
あしからず)
まあ
ちょっと暑くて
歩いて帰ってくると汗が出るから
良夜
とは言えないなあ
という考えもわかるが
満月やその前後の月だけに注目してみると
きれいにくっきり見えて
いい夜
そんな月を見ながら
「~のようだ」と譬えを連発してみて
どれがいちばんいい譬えだろう
なんてアタマの中の遊びをするのだが
「銀の玉にちょっと暗くなにかが映っているようだ」とか
「
「通路のわきの暗がりに落っことしたパチンコ玉のようだ」とか
いろいろ考えて言葉ならべして見ても
けっこう後が続かず
譬えを作るというのはまったくもって頭脳労働だな
とあらためて思い知る
しかもなにに喩えてみたところで
月の鋭いひかりや
煌々とした奇跡的なありようや
きれいにくっきりしている不思議さなどは
なかなか手には入らない
ちょっとじめじめしてきて
湿っぽくて
シャツにもう汗染みができちゃって
そういうのは参っちゃうが
それにしても
いい月だ
暑くて
汗が出ていやになっちゃうね
では
終わらせないで
やっぱり
いい月だよ
いい月の晩だよ
という言葉で
終わらせたい
そんな晩だ
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