きょうは休みだったので
睡眠が少ないまま
ちょっとぼんやりしながらも
起き続けて
暮らし終えつつあった
夕方になって
眠けが増してきたので
すこし横になることにした
なにせきょうは休みなので
すこし横になるつもりが
羽毛布団の中で温まって
2時間ほど眠ってしまった
夜までなんとか起き続けて
日を終えるつもりだったのに
と思えば
ちょっとなさけないが
すこし寝るつもりで
こんなふうに多めに寝てしまうのは
生きていてこその
至上の快楽のひとつだと思う
宮城蔵王の遠刈田温泉に行ったときも
仙台からバスに長く乗って
着いたらすぐに温泉に入ろうと思ったものの
ちょっと眠くなって
暗くなっていく部屋の中で
カーテンも閉めずに
木々に触れそうな窓を開けたまま
畳に横になって眠ってしまった
ものの30分ほどの眠りだったが
あのときも気持ちがよくて
目覚めてみると夕闇の中にいて
別の世界に入ってしまった感じだった
きょうの夕べの眠りの覚めぎわ
大きな駅の近くにいる夢を見ていた
手入れの行き届いた花園で
あの花からこの花へと楽しんで歩いて
そろそろ帰ることにしようかというとき
じぶんが宙を浮いて進めるのを思い出した
プールの中でひょいと身を浮かべるように
花園でひょいと宙に身を浮かべて
だいたい腰の高さぐらいのあたりを
ゆっくり平泳ぎしながら進んで行った
あたりにはたくさんひとが歩いていて
子どももいっぱいいたから
驚かれたり突っつかれたりしないかと
ちょっと心配になったけれども
そんないたずらをしてくるひとはいなかった
平泳ぎでなくて犬掻きするようにすると
もっとはやく進んでいけるかもと思い
やってみたらこれが快適だった
胸の下で両手をモーターのように回すのだ
くるくるさせる回転数で速さが変えられる
平泳ぎだと両脇に幅をひろく取る必要があるが
このくるくる泳法だとそれが要らない
こりゃあ狭いところを抜けるときに便利だな
そんなことがわかってうれしくなった
歩道の上でたくさんの猫が餌を貰っている上なども
くるくる両手を回転させながら通過していける
子どもたちがホールの階段に並んで座って
おやつを分けあって食べているわきも
すいすいとなめらかに飛んで滑って行ける
こんな快適で楽しい低空飛行をしながら
どうしてほかのひとたちは飛ばないんだろう?
そう思うとそれが不思議でならなかった
腰の高さほどのところをすううっと飛んで行く
ぼくの姿が道行くひとみんなに見えているのに
だれも真似ようともしないんだから
ほんとに不思議なものだなあ
もちろんふつうに歩いているのだって
なかなかいいものではあるけれどな
と思いながら
どこまでも
ゆっくり
のんびり
飛び続けていった
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