たとえば
ひとりのひとが
べつのひとりのひとを殺す
それを止めたいなら
想像もつかないほど遠いところまで
目を走らせなければならない
目とともに
霊も
なぜ
殺されるひとが
いま
たまたま
あなたではないのか
なぜ
殺すひとが
いま
たまたま
あなたではないのか
これに
明瞭に答えられなければ
殺すのを
ほんとうに止めることはできない
明瞭に答えられるならば
殺しても
殺されないのが
見える
そうして
驚くほどかけ離れた距離が
いま殺すひとやいま殺されるひとと
あなたとの
あいだにあるのが
見える
同時に
あなたが
殺させ
殺されさせているのも
見える
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