気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
語るものはないというあなたに来た
わたしは 灯に誘われて焼け落ちる虫たちのつかの間の
友 たしかに
水を湛えた夜の田のむこうを走っていく列車
ではなくてあれはどうしたってあなたの生きられなかった魂の全部
長い映画をふたりで見続けましょうよと
誘ってくる比絽子と加壽子
そうね、青い青い映画を見ましょうねときっと答えるあなた
いつも
青い青い答えの
あなた
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