2024年5月28日火曜日

いつもすこしでも外へ

 

 

 

見えない壁や

囲いというものがいつもあって

それらを乗り越えたり

壊したりして

いつも

すこしでも外へ

外へ

 

というのが

たぶん

わたしが生涯をかけてやっている

試みだろうと感じる

 

ところが

外へ出たと思ったときに

もっとやっかいな壁や

囲いに取り巻かれてしまって

外という閉塞に陥ってしまうことも

どうやら

多い

 

より本当の外がどこにあるか

どこにないのか

どの外は

にせものの外か

 

あらかじめ

目星をつけるのは

なかなか

むずかしい

 

だれかが撮ったインスタ写真と

同じような写真を

撮ろうとして

同じ場所に群れてくる観光客たちを

見ていると

外とは反対のものへと強く吸い寄せられて

そこを外と思い込む性質が

人間には深く組み込まれているのかもしれない

と思えたりもする

 




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