行ってください
どこまでも行ってください
どこでもいいですから
そんなことを告げて
タクシーで走ってもらって
ずっと走ってもらって
流れ去る深夜
左右に消えるたくさんの
ひかりひかりひかり
目をつぶっていたり
開いていてもぼんやり
見るともなく見ていたり
何時間かして
もういい、もうすべていい
思って降ろしてもらい
どこだか知らない街の
ずいぶん静かな交差点の信号が
律儀に赤や青にかわり続けるのを
電信柱によりかかって
ずうううっと
見ていたことがあったなぁ
いまもずうううっと
そこによりかかっているんだけれど
気づかないんだよ、だれも全く
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