2017年1月22日日曜日



占いの名人から
その死に際
力をだいぶ譲ってもらったものの
ひとつ占うのに
かなりの集中と時間を要するものだから
あまり占いはしない
ただでさえ
自身については
かなりブレるのが常だから
ほとんど
しない

しかし
ひさしぶりに
今後のじぶんはどうなるのか
占ってみたら

  無

とだけ出る

これから何が起こるか?

  無

これから自分はどうなるのか?

  無

この結果は
もちろん
死を意味することもあるから
現在のことを聞いて
確かめてみる

いまの自分は?

  無

これまでの自分の生の価値は?

  無

生まれて良かった点はあったか?

  無

見事なまでに
ばかり
そこでもう一度

いま現在の自分のあり方は
これでよいか?

  無

いま
自分は生きていると言えるのか?

  無

いま
自分は存在しているのか?

  無

これまで
自分は存在していたのか?

  無


ここまで来て
爽快な気分になってきた

  無
  無
  無
  無
  無
  無

いつのまにか
到っていた
ということか…

もちろん
逝った占いの名人の
いたずら
かもしれない

中世の魔法使いの
テーブルかなにかのように
その人の
頭骸骨の一部が
占いのテーブルの正面に
いつも
安置してあるのだから



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