占いの名人から
その死に際
力をだいぶ譲ってもらったものの
ひとつ占うのに
かなりの集中と時間を要するものだから
あまり占いはしない
ただでさえ
自身については
かなりブレるのが常だから
ほとんど
しない
しかし
ひさしぶりに
今後のじぶんはどうなるのか
占ってみたら
無
とだけ出る
これから何が起こるか?
無
これから自分はどうなるのか?
無
この結果は
もちろん
死を意味することもあるから
現在のことを聞いて
確かめてみる
いまの自分は?
無
これまでの自分の生の価値は?
無
生まれて良かった点はあったか?
無
見事なまでに
無
ばかり
そこでもう一度
いま現在の自分のあり方は
これでよいか?
無
いま
自分は生きていると言えるのか?
無
いま
自分は存在しているのか?
無
これまで
自分は存在していたのか?
無
ここまで来て
爽快な気分になってきた
無
無
無
無
無
無
いつのまにか
到っていた
ということか…
もちろん
逝った占いの名人の
いたずら
かもしれない
中世の魔法使いの
テーブルかなにかのように
その人の
頭骸骨の一部が
占いのテーブルの正面に
いつも
安置してあるのだから
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