いつものように
小説や物語をいっぱい抱え
現代では
詩になどは
居場所は全くない
詩にできることはもう全くないと
いつものように
思ってレジに向かうところで
BGMとして
ずっとかかっていた
中島みゆきの『空と君のあいだに』が
「空と君とのあいだには今日も冷たい雨が降る
にさしかかったのを聴いた
ふいに
この部分
これは詩にしかできないこと
と気づき直した
「君を泣かせたあいつの正体を僕は知ってた
ならば
物語や小説ができること
物語や小説こそが得意なこと
けれども
「空と君とのあいだには今日も冷たい雨が降る
は
詩にしかできないこと
たとえ
物語や小説の中に書かれていたとしても
このとらえ方は
詩…
スピーカーの下まで行って
そうして
ひさしぶりに
中島みゆきの声を聴き続けた
(それにしても
(クリアに
(よどみなく
(しゃあしゃあ歌うよなぁ
(ひとこと
(ひとこと
(自分なるものと切り離して
(どんな主語も
(すっかりフィクションなのに
(まるで自分ででもあるかのように
(自分なんていうものが
(ありでもするかのように
(歌うよなぁ
(クリアに
(よどみなく
(しゃあしゃあ
(しゃあしゃあ
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