魚であることをたまに止めてみると
だった
原始林から
ぞ
無為無為無為と規則的な
音
立てて
偲ぶあの峠の
あの峠で見た大きな鬼薊の花がトランプの絵柄になっているのに
ちょっと驚いたものの
カール!
ビン!
損
しちゃうでしょ!
ちゃんと戻さないと!
いやいや
いやはや
正常性バイアスの羊たちがちっちゃなモニター睨みながら
霊界通信をはやくもアストラル体で受信していて
コンテンツの中には《五月も残酷な時期になるだろう…》との
意味合いの文言もあったような
愛したような
媼が包丁を研いで夏を待っている
峠
ぼくの麦藁帽はどこへ行ったんでしょうね…
ほんとに
どこへ行ったんでしょうね
あれも
これも
なにもかも
あんなに本当で本物でリアルで…
熱くってねェ、触ってみると…
この手のひらが覚えているっていうのにねェ…
どこへ
行っちゃったんでしょうねェ…
ほんとに
…と、
レアーチーズケーキ
食べている
幸福
大都会のごった返す舗道のちょっと気取った喫茶店に
フッと
雲がくれするように入って
音もなく
声もなく
指さして
頷いて
ついでにちょっと
ニコッとして
カール!
ビン!
損
しちゃうでしょ!
ちゃんと戻さないと!
気にしない
気にしない
ぼくら
正常だもの
いつだって正常
桜ひらひら
ドサッ!
ときにはネ
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