小気味よく壮絶に裏さびしく

そうして

私は

見向きもされず

馬鹿にされ切って

意味をなさない言葉を

ほら

あんなにならべて

なんと哀れな者ではないか

近ごろはやりの

一言居士のブロガーとやらにもならず

三文詩人にさえなろうとしないで

たゞ文字並べだけを

まるで賽ノ河原で石積む鬼のように

導き手のない亡者のように

壮絶に裏さびしく

し続けているばかりではないか

そう言われるのを嬉しく思う

チベットの悟達者ミラレパが

師のマルパに石を積む行を課され

延々と積み続けて完成させたあかつき

今度は石をひとつひとつ崩し

すっかり元に戻すように命じられ

それが終わるとまた

積み直して山を作るよう命じられ

何年もこの行だけをさせられたことなど

今のこの列島では思い出されもしないことの

このあまりの空しさと視野の狭さを

小気味よく壮絶に裏さびしく喜ぶ