やってくる時も
来ている最中も
過ぎていく時も
遠ざかって行ってしまった後も
台風ひとつにも
思うのは
かつてのあれらの台風たちの
頃のこと
むかしは
台風はもっともっと
はるかに台風だったなぁと
ヘンな感慨も
後から後から湧いてきたりして
いろいろな土地で
なんと
たくさんの台風を経てきたことか
水嵩の増した河川の流れを
何度見てきたことか…
ひとになど語らず
ひとりで
つぶやくように
心のなかに
浮かばせている感慨だが
台風ひとつとっても
こんなものかもしれない
世にあって
世を経て
さまざまなものを見聞きしていく
ということは
いま目の前にあるものが
いま目の前にある
それひとつでは
けっしてあり得ないということ
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