こころという空間が
大きな城の大広間のようにからっぽになった
わたしなので
たくさんのものをため込んでいるままのひとからは
こころを持たない
理解できない妖怪のように
見えてしまっていることだろう
しかしだれもがかならず
いずれは
大広間をからっぽにしなければならない
じぶんがだれだったか
なにをしてきたか
なにを望んできたか
すっかり忘れてしまわなければならない
わたしなるものを形式主語にし切ってしまわなければならない
夢や希望や期待とは
なんと
愚かな玩具
鏡を見て
じぶんの顔が映ると見えているうちは
あわれな囚われのまま
はっきりしたじぶんの輪郭を求め続けてしまうまでに
あわれな
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