はつ春の花を見ても
それらが萎れていくのを見ても
いつのまにか
つぎつぎ
初夏の花々が開いていくのを見ても
もうだいぶ以前に
起こったできごとのあれやこれや
わたしの目の前に現われては
去っていったり
消えていったりした
ひとたちの
あゝ なんとたくさんの顔や
さまざまな時どきの
しぐさが
いっしょに重なって
あるいはとなりあって
きっと
かならず
見えているので
はつ春の花を見ても
それらが萎れていくのを見ても
いつのまにか
つぎつぎ
初夏の花々が開いていくのを見ても
だれが見るのとも
ちがうように
きっと
かならず
見えている
わたしには
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