1月に入ると
もう
春だと思うたちなので
春だ春だと
ひとりで
もう
はしゃいでいる
もっとも春だった春は
いつだったかな
と思いをめぐらすと
中1になる春だったかと
やっぱり思う
中学校というのは
小学校とはぜんぜん違うところで
とにかく大変なのだと
まわりから言い含められていて
そうか大変なのか
ついて行けるのかなあ
どうしようかなあ
などと気持ちは焦って
その頃よく売れていた
雑誌の「中1時代」なんかを
定期購読しちゃって
雑誌からのお祝い!の
パイロットの万年筆なんか貰っちゃって
はじめて手にした
インクの書き味ってのを
すげえなあ!とか思っちゃって
でも紙の上でひっかかる時あるなあ
とちょっと面倒にもなっちゃって
基本語ばかりの英和辞典の
プレゼントもためつすがめつ
あっち開いたりこっち開いたりして
こんなの頭に入るんだろうか
と圧倒される感じになっちゃって
入学の前の春さきのながい休み
家から出ると野原や森や林を
あちこちほっつき歩いて
春の芽生えの草木を見たり
蝶のサナギを見つけたり
クヌギ林を掘って幼虫をさがしたり
小学校のときのまんまの
時間つぶしをして過ごしたように
記憶しているんだが
あゝ おんなじまんまだ
いまも春さきになって
家から出ると野原や森や林を
あちこちほっつき歩いて
春の芽生えの草木を見たりしている
からだを捨ててのあの世への
入学前の春さきのながい休みを
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