2021年1月13日水曜日

底なしな感じなのだ

 

与那城敬が歌う

北原白秋の

童謡を中心に集めたCDを聴いていると

底知れないおそろしさを

感じてくる

 

最初はいいのだ

おだやかに

懐かしく

のんびりとした哀しみがあって

よき時代の

やさしいにほんごが

熱すぎない

温泉のようなのだ

足湯のようなのだ

 

けれども

くりかえし聴いているうち

けっきょく

すべてはこの旋律に

この雰囲気に

この哀しみに

飲み込まれていってしまう

にっぽんではないか

と思えてきて

戦慄してしまうのだ

おそろしいのだ

底なしな

感じなのだ




0 件のコメント:

コメントを投稿