2021年2月20日土曜日

恋ひ暮らすかも

 

 

わたしの

愛しいあのかた

今朝がた

日もまだ上らないうちに

お帰りになったの

 

その時のお姿

しっかり見ておけなかったものだから

恋しくて

恋しくて

恋い暮らしているの

 

きょう

一日じゅう

こんなふうに

 



 

 

よみびと知らず

我が背子が朝明の姿よく見ずて今日の間を恋ひ暮らすかも

『万葉集』巻第十二 正述心緒








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