ギリシア神話では
アイギナ島の住民が疫病で全滅したとき
ゼウスは蟻をその住民に変えたという
さよなら 遺伝子と電子工学だけを残したままの
人間の世紀末
田村隆一 『蟻』
ウクライナのマリウポリに
ロシアが
巨大な移動式パン焼き機を持ち込んで
パンを焼いてウクライナ住民に配っているのだが
それをNHKは
大量の火葬車とか
移動式焼却車とか呼んでいたという
麻薬常習者のゼレこと
ゼレンスキーが言うのならまだわかるが
天下のNHKが
毎日毎日
こうした大本営発表の偏向報道を続けていると聞くと
やはり
さびしくなる
朝日新聞と同じく
NHkはむかしからああだったよ
特に戦時中など
ひどいものだった
あ
そういえば
戦時中だものね
いま
いつのまにか
と知ってはいても
さびしくなる
ごくごく単純なことを言うのでさえ
いろいろなことを準備的に言い並べていかないといけないので
めんどうでしょうがない
どうしてアメリカやヨーロッパのユダヤ資本メデイアによる報道ば
平然と流し続けるのか
などとあらためて言うのさえ
めんどうでしょうがない
どうして中国やロシアや中東などの報道を同じ分量で流さないのか
などという情報利用の基本の基本について
あらためて言うのさえ
めんどうでしょうがない
フセインやカダフィを一方的に悪者よばわりし
平然とミサイルを撃ち込み続け
あれらの国々に侵攻した連中の言い分ばかり伝え続ける
どこよりも古いはずの神国の姿勢が
不愉快で不愉快でたまらず
うっかり三島由紀夫先生を呼び出したくなってしまいもするが
そんなことをいちいち言語化しつつアタマの中で回らすのも
めんどうでしょうがない
情報の集めかた
ものを考える時の当然の所作
情勢分析の基本の基本
イデオロギーや認知戦への警戒やかわし方
そういったものの
当たり前の基礎があちらこちらで無視され
拒否され
隠蔽され
否定までされて
専門家たちまでが注意喚起しないことに
驚く
驚く
驚かされる
驚かされ過ぎる
大学の授業だというのに
小学校や中学校の基礎を教え直さないといけないかのようで
めんどうでしょうがない
そんな
あってはいけないことが
あちこちで
平然とまかり通り過ぎている
まるで
わたしがバイトで教えている大学のうちの
どうしようもないバカ大学で
以前あった
こんなことみたいで
フランス語の二年次を教えていて
すでに学んだ会話テキストを
確認で学生に読ませたら
途中でつまづいて読めない
どうしたの?
どこでひっかかったの?
と聞くと
文字がわからないと言う
どの文字?
と聞くと
これです
Pが逆になったような
この字
と
彼はqを指さした
そこの大学では
ここが
教師側の芸の見せどころである
怒ってはいけない
驚いたそぶりを見せてもいけない
なめらかに心を運び
スムーズに
「ほら、中学で習ったでしょう?」
「忘れちゃった?」
「ま、人間は忘れるものだからなあ」
と
やさしく
ユーモアさえ漂わせて
微笑みを浮かべながら
言ってやらないといけない
けっして
真実を口走ったりしてはいけないのだ
「おまえ、バカか?」
「舐めてんのか?」
など
口が裂けても言ってはいけない
地引き網なのである
底引き網なのである
そこの大学は
箸にも棒にも引っかからないような
どこの大学にも行けないような
雑魚中の雑魚を
ごっそりとかき集めて
学士さまのレッテルを貼ってやる場所なので
qを知らないぐらいで
教員が驚いてはいけないのだ
怒ってはいけないのだ
やさしくやさしくやさしくね
なのだ
華原朋美なのだ
とはいっても
だんだんと
口は裂けてくるものでして
ネ
口には口の忍耐の限界というものがあるのだろう
だんだんと
口は裂けてくる
裂けて
くる
ものでして
ネ
むかし流行った口裂け女
お化けだか
妖怪だか
わからないけれど
あの存在の気持ちが
いまは
だんだん
わかってきている
だんだんと
口は裂けてくる
0 件のコメント:
コメントを投稿