気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
使ったあと
乾くまで
束ねないでおいた
ビニールの傘を
音も立てず
すこし
やさしく
ビニールを撒きながら
束ねる
すべて
じつは鏡なので
生きることは
じつはもっと容易だと
気づき直す
おそろしいことでも
ある
ビニールの傘だけでなく
傘立ても
てのひらも
あたりの空気も
鏡だから
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