2022年10月4日火曜日

行っていたかもしれない、霊として…

  

 

ハルラサン…

という名

そこに集まった人びとが

虐殺されたという

声低めな

つぶやきのような

断片的な話

 

それは

偶然

耳に入ってきただけの

無数にある

小間切れ情報の

ひとつに過ぎなかったが…

 

あゝ、虐殺なら

世界中に

満ち満ちている

昔もいまも

 

たしか昨日も

東ティモールでの大虐殺について

誰かが書いた短い記事を

スマホで読んでいた

 

…そう思いながらも

まったく

馴染みのなかった

済州島だの

ハルラ山だの

のことは

妙に

意識のこびりついて

興味の小さな芽が

萌えた

 

そして…!

思い出した!

 

しばらく前

夢で

リアル過ぎるほどのリアルさで

朝鮮人たちが

どんどん殺されていくのを

目の前で見ていた

ひょっとして

あれはこれではないのか?

ハルラ山

済州島

前世にも

私はそこに居なかったはずだが

行って見ていたかもしれない

霊として

私と霊的に縁の深い霊の肉体が損われていく瞬間を

慰め

助け導くために

行っていたかもしれない

霊として…

 

そう思って

腑に落ちるものがあった

 

4・3事件と呼ばれる

1948年に起きた虐殺

まったく

縁がないのに

妙に

萌える

この興味は

何だろうかなあ

思いながら

ぽつぽつ

調べ始めている私の指が

ある

 

日本が去った後の

アメリカによる軍政

戦中の日本側にすり寄って

自分たちだけ利益を得ていた官僚や

警察が

今度はアメリカに登用されて

朝鮮に

新たな分断を生んでいく

自主独立を求め

アメリカの軍政に抵抗する民衆は

アカとレッテルされ

自国民を抑圧し

暴力を行使する西北青年団も発生し

島内での

3万人の大虐殺に進展していく

 

西北青年団については

朴槿恵元大統領時代にも

その退陣や弾劾を求めるキャンドルデモに対して

「アカ」呼ばわりする群れが生じ

済州島虐殺で有名になったこれを再興しよう

という動きまで出たという

 

今なお

世界中で起こっていることの

縮図だな…

思える

 

ハルラ山

済州島

 

私は

まだなにも

知らない

 

ぽつぽつ

調べ始めている私の指が

ある

 

霊として

行っていたかもしれない

という

それだけの

手ざわりの

ために





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