フランスの
お菓子やパンに興味がある
という
大学生がいたので
日本でも
この頃はおいしいお店が多くなったし
だいたい
日本人というのは
外国のおいしいものを真似るのが
とってもうまいので
近所の店からはじめて
いろいろ食べ比べていったらおもしろいはず
と勧めておいた
そうしたら
さっそく
マカロンを買いました!
という連絡が来た
そうして
思い出したのだ
だいぶ前
エレーヌと
ピエールと
アンリエットと
フランスの田舎を旅していた時
あるところで
二軒のマカロン屋が
道をはさんで競いあっているのに出くわした
競いあっている
と表現すると
かなりねじ曲げた印象を与えてしまう
田舎で
べつに客もおらず
のんびりと
看板の文句だけで張りあっていたのだから
片っぽうの店の看板には
「元祖マカロン」
みたいな意味のことが書いてあって
もう一方の店には
「これぞまことのマカロン」
みたいな意味の文句
どっちが本当なのか
どっちも本当なのか
どっちもどっちなのか
わからないが
その時は旅の途中で
ちょっと疲れていたこともあって
マカロンを食べたい気分ではなかった
けっきょく
どっちのもの買わずに
通り過ぎてしまった
今から思えば
両方のマカロンを買って
ちゃんと
食べ比べをしておけばよかった
その時食べたくなくても
あとで
夕食後の
夜のデザートにでもすれば
よかったというのに
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