気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
秋も
ようやく涼しくなってきたころ
雨はよく
ひたすらよく
さびしく
懐かわしく
思い出の
すべて
なにもかもが
それら
ひとつひとつのまゝ
ここに
いま
あり続けている
肌の
すこし寒いくらいなのも
うれしく
ありもしないと
思ってきた
ふるさとのようなところへ
ふいに
たどりついたような
安寧は
あゝ
秋ならではの
もの
秋の雨ならではの
賜物
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