2023年3月14日火曜日

無地の大学ノートとラフグレーのゲルインキ・ボールペン

 


 

メモはしないといけないが

しなくても

結局

だいたいのことは済んでしまう

 

しかし

積極的にメモをするようにするか

しないかでは

精神のありかたは変わり

ながいうちには

精神の質や人格を変えていく

 

そんなことを思うので

結局

メモに使う紙やノートや手帖には

いつも

選ぶのに悩む

 

神保町の文房堂で

無地の大学ノートを五冊まとめて買った

ツバメノートのN3048番で

なんの変哲もない無地のノートだが

現代でこういうものが猶もあってくれることを

うれしく思う

 

未整理状態の思いつきや

メモしながら考えていったり

整理していったりするためのノートなので

罫線のない無地のものがいい

罫線やマス目が入っていると

アタマはもう

整理しなければ

整えなければ

というモードに入ってしまうので

書きつける指も

文字も

はやくから余所行きの装いになっていく

すなわち

第一段階のメモでは

もう

なくなってしまう

 

無地の大学ノートは

だいぶ前に

ながいこと使い続けていた

30枚程度しか紙が閉じられていない軽さがいい

どこへも持ち運べる

企画が統一されているので

第一次メモの束として

何冊でも横積みにして保存しておける

 

いつからか

使わなくなってしまったのは

他の様式のメモを使ってみたり

モレスキンのノートを試しに使ってみたり

iPadやスマホのメモ機能を使ってみたりするうちに

なんとなく用が足りてきてしまったからだろう

 

しかし

B5版程度の白紙にメモをするか

もっと小さな紙にメモをするか

電子機器にメモをするかで

思考の動きかたはまったく変わってしまう

これからは電子機器の時代になってしまうからと

ムリしてiPadでメモを取ったりしてきたが

思考の楽な動きかたが

どうもどこかで制限されている気がし続けてきた

モレスキンの小型ノートも

紙が厚いうえ

綴じが堅牢で便利ではあるが

考えの広がる可能性を狭めずにメモしていくとなると

ちょっと小さすぎる

モレスキンの大きめのノートとなると

もう重すぎて

外には

持ち出したくなくなる

 

ルーズリーフも

キングジムのTEFURENUというファイルができてからは

格段と使い勝手がよくなり

プラスチック表紙を裏に折り返して

メモ帳としてメモができるようになったので

今後のメモはこれに決まりか

と思ってさえいたが

ルーズリーフの性質として

最初からテーマ別にメモせよと微妙に要求してくるところがあり

そこは使いかたの工夫次第で乗り越えられるものの

表紙を折り返しても使える

ただの無地の紙束でしかない大学ノートのほうが

ラフな第一次メモを取るには

アタマがさらに楽な気がしている

 

ノートを携えながら

あれこれ見ているうちに

PentelEnerGel infreeという

ゲルインキ・ボールペンを見つけた

こういうペンをずっと使っているので

たいして変わらないだろうと試してみたら

スムーズでとても書きやすい

色が10色あって

ふだんなら最初から無視してしまうような色の

薄墨のようなラフグレーで線を引いてみたら

思考がはっきりしない段階でメモするのにとてもよい色あいで

買って試してみようと思った

 

メモするにも

いきなりブラックではっきりとメモしていくのと

違う色でメモしていくのとでは

発想の広がりかたや

思考の進みぐあいなどは

まったく異なっていく

いろいろな色のペンが比較的安価に売られる時代には

メモする際のカラーにも

もう少し気を使っていいのかもしれない






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